病院の地味なお仕事

田舎で内科医やってます。専門は消化器です。このブログは病院のいろいろな仕事にかんするフィクション小説です。登場人物は継続しますが、基本的に一話完結にしています。

まさか正露丸が…

ざっくりとした概要説明:ある病院を舞台とした医師やコメディカル、病院にかかわる人たちのフィクション小説です。基本、ジャンルはコメディです。下ネタありです。    主な登場人物:   内科医師 小松原優子 34歳独身 かわいいがキレやすい          内科医師 柳原洋一  35歳独身 イケメンだが変態 ドM          内科医師 内田祐樹  26歳独身 ずんぐりむっくりの後期研修医  応援クリックがとても励みになっています。良かったら読む前にクリックお願いします  ⇒にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ 

 

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日本人に馴染みの深い、どこの家にも昔はあった薬と言われて真っ先に思いつくのは正

露丸である。

柳原「まさか正露丸があれにも効くとはな」

優子「見たよ、あれ何でも効くんだね」

柳原「小さいころはお腹が痛けりゃ、飲んどけって出されたけどな」

優子「うちのばーさんなんか歯が痛い時にも噛んでたら治るって言って、噛んでたよ」

柳原「すげえな、何でも効くな」

研修医山田「何の薬の話ですか」

柳原「お前のキャラのたたなさにも効果があるかもしれないからとりあえず、正露丸

 んどけよ。あれ、何でも効くみたいだぞ」

山田「あれ、臭いじゃないですか、今どき飲む人いるんですか?」

優子「昔は臭くてもみんな飲んだのよ、今は糖衣錠みたいのもあるみたいよね」

山田「で、結局何に効くって言って驚いてたんですか」

優子「アニーよ、あの我々の永遠の敵、ピロリとともに胃酸の中でも元気に泳ぎ回る二

 大巨頭アニサキス様よ」

山田「え?正露丸が?」

優子「そうらしいわよ、ちゃんと実験で証明されたらしいわよ」

柳原「だから、アニサキスで腹が痛くなっても正露丸のんどきゃ大丈夫ってことだ、24

 時間後にアニ様死ぬらしいぞ」

優子「臭いからかな」

柳原「あの臭い黒い丸薬が胃の中で溶けて、透明なアニサキスが黒っぽくなる時、それ

 が奴の死を意味するわけだな」

優子「実験した人ってなんでわざわざアニサキス正露丸の組み合わせにしたのかしら

 ね。よほどの正露丸好きかね。」

柳原「おそらく、こんなに腹が痛いときに効くんだから、アニサキスで腹が痛いとこに

 も効くだろうと思ったんだろうな」

優子「そんな思考回路なら研究してる人じゃないわよ」

山田「今度から救急外来に『さっき夕食にお刺身食べた後から、すごい胃が痛いで

 す』って電話来たら、家の正露丸飲んでくださいって言えばいいですね」

優子「そういうことを思うやつは終わってんのよ」

柳原「そうだな、心窩部痛をきたす疾患をずらーっと鑑別に考えられない奴の思考だ

 な」

優子「たとえば致命的な心筋梗塞だって心窩部痛を主訴に来るときもあるわけでしょ」

柳原「胆嚢炎だってそうだぞ。次の日、死にそうになって救急車で運ばれてきた患者

 に、昨日、救急の医者に電話で正露丸飲めって言われたのに、なんだバカヤローって

 言われるぞ」

優子「救急外来に『今、アニサキスが付いた刺身を食べたんですけど』って言う電話の

 み正露丸は有効なんじゃないか」

柳原「それだってお前、トロみたいな脂身の多い刺身で胆石発作起こしたのかもしれな

 いんだから、やっぱだめだろ」

優子「やっぱりそういう人には『今すぐ、救急外来にお越しください、診察しま

 す』、そう言うしか無いのよ」

 

正露丸はいい薬です。お腹の弱い作者も小さいころいつも飲んでました。

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